ネクロポリス

また恩田陸かと。ええ、またです。
もうちょっと雑食にしたいんですが、抜け出せませんorz

ネクロポリス 上 (朝日文庫)

ヒガンの１ヶ月間、アナザーヒルでは外界との交流はほとんどなくなる代わりに死者と触れあえるようになるらしい。主人公のジュンはそのヒガンに初めて参加するのだが、世間を賑わせた連続殺人犯「血塗れジャック」の手はこのアナザーヒルにまで……
恩田陸ワールド全開の世にも奇妙な和洋折衷ミステリーホラーファンタジー。

先生、凄すぎです。引き込まれる引き込まれるｗ
いい雰囲気だなぁと思ったが最後、一読者として、ぶっちゃけ殺人事件とか起きなくてもいいと思わせちゃうところが凄いなぁと。ただただ、アナザーヒルを闊歩してヒガンを満喫するだけで十分だなと、ジュンと寸分違わぬ思いにさせられてしまう。
伏線を物凄い勢いで張るテンポ。それを回収するテンポも素晴らしいし、夢と現実を行き来するようなバランス感覚というんでしょうか。その辺もいいなぁと。それでいて、稚拙さを感じさせないある程度に細かな世界設定。イイ。イイよ、恩田陸。