サマーウォーズ
本読んだので。
近所の未来屋書店で文庫本を漁ってたんだが、山田悠介、宮部みゆき、伊坂幸太郎を避けるだけで一苦労だった……。パワープッシュにも程がある!
1冊目はサマーウォーズ。主人公・小磯健二が憧れの先輩・篠原夏希の実家で夏希の彼氏役を演じることに。
DVDかアニメか映像作品が先行してありそうな話だった。テンポはいいし、期待を裏切らない展開だったけど、敢えて荒唐無稽にしてるというのはわかるけど、それを差し引いても設定というか時代考証的なところがいろいろと手抜きだなぁと思った。
どんだけ便利でどんだけ普及してもOZを世界で唯一無二の仮想世界にしたらダメだし、バイトで雑務だけでも見ず知らずの高校生に管理の仕事させちゃダメ。おばあちゃん顔広すぎ。近所に衛星落ちて無事でいいの、か?
全員総出のドタバタ劇をやるんだったら、健二の両親をもうちょっと話に絡めてもいいんじゃないかと思った。
ザ・ジャグル―汝と共に平和のあらんことを〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 榊一郎,usi
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/01/30
- メディア: 文庫
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永久平和都市オフィールに降り立った報道士キャロルとシオリ、オフィールに暗躍する都市伝説の特殊部隊ザ・ジャグル<手品師>のお話。
一言で例えるなら、主役不在のアップルシードとキャッツアイかな。戦闘シーンとか世界観とか、よくできてるように思います。
アップルシードならキャロルもシオリもいらねーじゃんと思ったけど、キャッツアイ的な話だと必要なんだよねぇ……。よくこんな面倒な構図にするなぁと感心しちゃいました。キャロルが頑張り過ぎちゃうとジャグルが危ないし、ジャグルが無敵過ぎるとキャロルが要らない子になっちゃうし。というか現時点でキャロルが要らない子と化してます……。
見えない特殊部隊を読者に可視化したいがための報道士だったのかもしれませんが、2話目あたりから普通にジャグルの描写出ちゃってるし、ジャグルの隊員も意外と話のわかる情に厚い、いい子ちゃんたちだったので、キャロルとシオリの存在が要らない脇役と化してしまってます。
今後の展開をどう持ってくか、作者の腕の見せ所ですね。サブタイトルから察するに、キャロルが平和の礎を作るに500ペソ。
p.273
『ジョルジュ---君なら何処に潜伏する?』
じゃなくて、
『ジェイド---君なら何処に潜伏する?』
じゃないかと。