GWの最後に、何もしないのも悔しいと思って、未読の本は一杯あるというのに、また未来屋書店に行って本を買ってきた。
本当は、前に紹介したザ・ジャグルの2巻が出てるはずだと思って行ったんだけど、未来屋にはまだ置いてなかったorz
- 作者: 三崎亜記
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/11/20
- メディア: 文庫
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上から目線で申し訳ないが、うん、合格点。僕の期待も本のタイトルも裏切らない展開だった。
なんていうか、現代和風ファンタジーファンタジーっすな。何で2回言ったかって言うと、二重にファンタジーだから。
まず、町が消滅する世界というのがファンタジーなんだけど、日本のキャラ名・地名でありながら西域とか東部列強云々が出てきたあたりで、「あ、ここ日本っていう設定じゃなかったのね」って気付かされるあたりが2回目のファンタジー。
2回目のファンタジーにどれくらい意味があるかはよくわからない。この世界観がいいと思う人も居るかもしれない。個人的には、ちょっと蛇足かなぁと思う。だって、町が消えてるのは日本っぽいとこだし、危険な地域とか怪しげな慣習とかのためのお膳立てなんだろうけど、別にどこだっていいじゃんって思った。消滅する町や人々がそれでエスニックな雰囲気になる訳でもないし。
構成は良く練られてる。ほぼ全部の伏線が回収できてるんじゃないだろうか。中西さんの話に至るまで…… 最後まで読んでから冒頭を読むと、合点が行くあたりもGJ。
惜しむらくは、各章のネーミングが臭い。キーワードのネーミングが臭いといったあたり。臭いというのは、格好付けすぎってことね。
章タイトルは、澪引きの海(みおひきのうみ)、終の響(ついのおとない)。キーワードではハンドルマスター、マロード。
「別体」とか「消滅順化」とかはいい線行ってたのに……