- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1994/03
- メディア: 単行本
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ポツダム宣言を受諾しなかった日本へ突然飛ばされた小田桐が、元の世界に戻るため戦争継続中の日本を舞台に中年の身体に鞭打って必死に駆けずり回るお話。
日本はアメリカ、イギリス、ソ連、中国に割譲されており、ビルマやニューギニアの敗残兵が中心になって旧日本政府とは別に地下に新日本政府を立ち上げ(アンダーグラウンドと呼ばれている)、地下の街を作り、各国と交戦(主にゲリラ活動)したり、貿易したりしているという状態。途中、出てくるアンダーグラウンドの歴史教科書がまとまってて面白かった。
うーん。何とも評価し辛い。読みやすい量、読みやすい文体、構成ではあるし、世界観もいいとは思う。現代日本の勝ち組でも負け組でもなくとりたてて技能のない小田桐の視点で書かれているので、タイムスリップものとして全体が読みやすくなってるんだけど。娯楽という程読者を向いているでもなく、架空戦記なので反戦平和などの主張があるものでもない。戦記モノみたいに現代の自衛隊つえーとも違うからね。武器等も架空のものがいくつか出ていた。何とも宙ぶらりんな読後感だった。ラストがちょっと拍子抜けなのも一因かも。ラストで世界観を全部ぶち壊す小説が続いていたので、これはこれでいい終わり方だとは思ったがw
女性のエロチシズムとか戦争の残酷さ、山歩きの大変さとかそういう雰囲気を味わえばそれでいいのかしら、んーよくわからん。
筒井康隆の虚航船団を前にして、あまりのボリュームに読む前からモチベーションの低下をひしひしと感じている。がんばれ、オレ。お前ならできるはずだ。
ちらっと目を通して見たけど、中身もひどい!!! 始めと終わりと中ほどをちらちらと更に読み勧めても、ポルナレフ状態である。これを紹介したバカはどこのどいつだ、この野郎!!!! くそっくそっ!
萌え絵で読む虚航船団