- 作者: 田中ロミオ,戸部淑
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/11/18
- メディア: 文庫
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8巻まで読み進めたけど、これ以上は置いてないんだな。
巻が進む度に巻き込まれる事件と共に、徐々に明らかになっていく妖精の生態と人類史が楽しみでページをめくる手が進む。
人口減少のせいで、人類は既に大学、ひいては学校制度そのものが廃れていたり、通貨がなくなり配給制になっていたり、情報断絶で失われた技術があったりする。人類の総括をするというヒト・モニュメント計画と国連の組織や人の動きも面白い。アフリカ南米エジプトという地名が出てきたので、1000年は経っていないように思う。
人口減少の未来の流通や生活といった世界の仕組みを考えさせられるのが、SFっぽくていいね。一話完結型ながら、少しずつ物語は進み、登場人物も増えていきます。
フォーチュンクエストみたいなご都合主義は愛嬌として、穴のある設定が少し気になった。大学は中部と南部に2つあったはずが、いつの間にか主人公が通った南部の学舎の廃校と共に世界最後の学舎はなくなったとされていたり。妖精さんは電磁波で鬱になるというのもちょっと、ヒトモニュメント計画のI(アイ)などは電磁波でまくりだと思うんだけど。それから、妖精が地球の主役になったのは常識のはずが、一般の村民は存在すら疑っているのがよくわからんなぁと。