- 作者: G.ガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arques,鼓直
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/08
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 1,110回
- この商品を含むブログ (176件) を見る
絶賛したいのだが、たぶん、本気で絶賛したらそれだけで本が1冊書けるくらいのボリュームになりそうなので自粛する。
とにかく、リアルだ。これだけリアルな人生や人の性格や成長や時代の移り変わりを描写できる作者は何者なんだと。恐れおののくくらい大雑把で適当な人間に対する緻密な人間模様の描写が圧巻。死に対する周りの人間の拘りが無いというかやけにあっさり流しているところも、リアルだ。それでいて、ファンタジーだ。途中からどこまでが本当でどこからが嘘なのか、自信がなくなってくる。神話を読んでいると前後で矛盾する話ってあるじゃない。そういうのも多いし、日常ではあり得ない幻想的で妖怪的な状況が突然入ってきたりする。それでいて戦争とかデモとか不倫とか嫌に人間臭くてリアルなところが主流なんだ。いや、小説なんだから全部嘘ではあるんだがw
恩田陸もここら辺から色濃く影響を受けたのかもしれんなぁとか思いつつ読了。恩田陸の日本人の好みをスパイスした感じの話作りがとても好きなんだけど。どっちが先かは知らん。
印象に残ったところ。
1.不眠症がマコンド全体に伝染するとこ。
2.フェルナンダの親父さんが、グツグツ煮立って郵送されてくるとこ。
何十人と出てくる一族に、ホセ、アウレリャノ、アルカディオあたりの名前が多くて困る。本当に困る。丸被りも多いこと多いこと。どんだけ語彙力が無い町民なんだと、小一時間。