せでぃのブログ

ブログ初心者おいどんのどうでもいい愚痴やどうでもいい愚痴やどうでもいいマメ知識などを披露するチラシの裏です。

終末のフール

2冊読了。


終末のフール (集英社文庫)

終末のフール (集英社文庫)

8年後に小惑星が落下して地球が滅びる、と宣言された仙台北部のヒルズタウンに住むひとびとの生活を描く。
こういう話を待っていた。想像がつかないシミュレーションを想像する面白さってのはこういうカタストロフィでこそ真価を発揮するんじゃないだろうか。かといって、ハリウッドのB級映画のドタバタとは違う、リアリティ溢れる静かな終末が伊坂幸太郎らしい一見幸せそうで穏やかな日常として描かれている。個人的にはちょっとシミュレーションが足りないように思った。例えば、食料とお金の問題。いくら自宅が広かろうと、備蓄のみで人一人が2年も3年も生きられるとは到底思えない。あとはお金。働かなくなるのはわかる。わかるけど、その働かない人が持ってるお金がインフレもせずに今まで通りの価値で流通されるものなんだろうか? その他、想像力をかき立てるものが多すぎるので割愛しますけど、実際のところ、どうなるのでしょうか。
ちなみにこのような小惑星の衝突は実際には、こういう短期間では起こりえないらしい。本の中で何度か注意書きがありました。


あとは、滅びた(る)国がどうなるのか。どのような生活になるのかというところも誰か書いてくれないかなぁ。


24人のビリーミリガン日本版。
多重人格を呈した人が起こした事件に纏わるお話。最後の大ドンデン返しとか無理ありすぎじゃないですか…? いや、騙されましたけど、それはないと思う。あとはエセ催眠術師の実相寺がいいキャラだと思った。あと緑色の猿というのが、その言葉だけで怖かったです。ホラーのネタとして使ってみようかな。