せでぃのブログ

ブログ初心者おいどんのどうでもいい愚痴やどうでもいい愚痴やどうでもいいマメ知識などを披露するチラシの裏です。

2004年に一軒家ほどの大きさの隕石が落下したと思われるクレーター痕が南極に


【巨大隕石】南極で2004年に生じた「巨大なインパクトクレーター」を発見 - 【 大地震・前兆・予言.com 】
 ちょっと気になった記事があった。これ。
 以前、自分で南極の地震を探したことがあって、白地図に落とし込んでいた。
南極で地震 - せでぃのブログ
In Deep: 南極で地震をはじめとした数々の地質的変化が増加中
 南極の地震は南極プレート境界では多いんだけど、プレート内部は凄く少ないんだよね。自分の記事の結論の通り、居住者が少ないのと、まとまった記録がないから少ないだけかもしれない。その少ない地震の記録の中に、2004年の地震はないんだよ。しかも、あすか基地めっちゃ近くなんだよね……。無人基地だとはいえ、地震計くらいありそうだけど記録ないのかな。
 だから、AWIへのインタビューを訳してみようかな、と。かなり長いのでスルー推奨。以下、おいどん適当訳。

 想像以上にしっかりした研究でした。超低周波音インフラサウンドとダストトレイルを時間と場所の裏付けとして、考えているようです。ただ、直径2kmのクレーターを作る隕石の大きさも曖昧だなーと。クレーターの直径から推測するに隕石の大きさは50〜100mくらいだろうと考えられますが、落下中にバラバラになったとも言及している。

A serendipitous find during an airborne geophysical survey - SciencePoles: polar science magazine

空中物理探査中に偶然の発見

 地球科学と自然資源のための連邦工科大学(BGR)と合同でアルフレッドウェゲナー研究所(AWI)は、現在、東南極にあるPrincess Elisabeth南極研究基地を拠点に空中調査飛行の第4シーズンを実施している。 GEAプロジェクトの下でAWIの、WEGASプロジェクトの下でBGRのチームが実施している研究は、どのようにして数億年前にゴンドワナの古代超大陸が形成され、その後離散したかについて、より良い理解を得ようとしている。

 しかし、今シーズン、彼らの科学的なフライトの1つで、地球物理学者クリスチャン·ミュラーは、Princess Ragnhild*1海岸のKING BAUDOIN*2棚氷で新しい特徴を見つけた。:氷に2km幅の傷としてあらわれている。座ってインタビューに応じてくれたAWIの地球物理学者でWEGAS調査リーダーのグレアム·イーグルスによると、彼らはそれが2004年の隕石によって残された可能性があるという仮説を立てているが、何がその特徴の原因か正確に判断するためには、更なる調査が必要とされている。


インタビュワー:アルフレッドウェゲナー研究所のあなたとあなたの同僚の今シーズンの研究目標は何ですか? 私は、あなたがアイスレーダー*3、重力計*4、およびGPSアンテナを持っていると理解しています。

 私たちは調査を実施している。どのような岩石がここにあるかを見るため、詳細に南極のこの部分を地図にしようとしている。しかし、南極は氷で覆われているので、岩石の構成の研究に伝統的なハンマースイング(による)地質(調査)を行うのは難しい。だから私たちは他の技術に頼る必要があります:どのような種類の岩石が氷の下にあるか解釈の手助けをするアイスレーダー、重力計、および磁力計の使用を含むリモートセンシング技術。

 私たちのミッションを飛行するためにポーラー6と呼ばれる航空機を使用している。それはバーゼルBT-67だ、本質的には、私たちが使用している機器をサポートできるようにいくつかの変更を加えた第二次世界大戦(中の航空機)のダグラスDC-3である。それは短期間で大きな領域をカバーするために理想的だし、でこぼこの氷の滑走路に着陸するのに十分頑丈だ。


インタビュワー:各機器は何の目的を果たすのでしょうか?

 一つ目、私たちは、岩盤の密度変化が引き起こす重力加速度の小さな変化を測定するために重力計を使用しています。異なる種類の岩石は異なる密度を持っているので、地域の地質学を解釈するのに役立ちます。

 二つ目、私たちは、地球の磁界強度を測定するために磁力計を使用。このフィールドの小さい乱れは異なる岩石の種類による磁気特性の変化に起因している。

 三つ目、私たちは、氷の厚さ、したがって、どれくらいの深さに大陸岩盤の表面があるかを測定するためにアイスレーダーを使用しています。

 ヌナタク*5とあちこちにある山頂(氷からのぞいている岩石)からの情報で南極大陸の岩盤の地形を決定するための、これら3つの情報のソースを組み合わせることで、私たちは南極のこの部分の地質学的歴史を解釈できる。 3つの技術は非常にうまく私達の科学的な目標の面でお互いを補完する。それらはまた、互いに干渉しないので、同時に行うことができる。


インタビュワー:あなたが正確に知りたい南極のこの部分の地質史とはなんですか?

 私たちがやっている研究は、WEGASとGEAプロジェクトの一部である。それぞれ、東西ゴンドワナの合併および分離と東南極の地球力学進化を支持している。私たちは、南極がその一部であったゴンドワナ超大陸が5.5億年前にどのように形成され始め、どのように後の約180万年前から解散したかを学ぼうとしている。

 一言で言えば、私たちがやっているのは古地理学だ。


インタビュワー:KING BAUDOIN棚氷上空のとある航空測量で、科学的な運航乗務員の一人が、氷の中に珍しい特徴を見つけたそうですね。彼は何を見たのですか?

 私のチームの同僚で、クリスチャン·ミュラー博士は、最初に12月20日の日課の航空測量中に棚氷に巨大な円形の傷を見つけた。私たちはレーダー装置にいくつかの問題を抱えており、ポーラー6航空機から修理のためにそれを取り外した。だから、飛行日和を無駄にしないために、私たちはKING BAUDOIN棚氷を横断する計画通りの調査の一部を飛ぶことを選んだ。棚氷の直下に位置している海は、レーダデータが私たちにそれが大陸にないような氷の下の岩盤の地形を表示することができません。だから、私たちはどちらにしろその情報を持っていないだろう。

 それは偶然の決定であることが判明した。窓の外を見ると、クリスチャンは、航空機の片側に氷からのぞいている大きい、円形の構造に気づいた。彼は、それが約2キロにわたるものと推定。クリスチャンは一日の飛行から基地に戻った後、彼は氷の中にそのような穴を作る可能性のある現象について何らかの言及があったかどうかを確認するために少しばかり科学文献の研究を行うことにしました。構造の形から、彼は隕石のような落下物を伴った何かかもしれないと推測した。

 大きな衝突を示すなにか記録されたイベントがあるかどうか見るため、過去数年にわたるドイツのNeumayer基地で取られた超低周波音の測定結果(人間の聴覚、あるいは20Hzの閾値よりも低い音の測定結果)を見た。


インタビュワー:彼は彼の仮説を支持する証拠を見つけましたか?

 案の定、クリスチャンは、アメリカとカナダの同僚が世界中の超低周波音の測定結果を使用して2004年の大気中でビッグバンを起こした物体のおおよその位置を三角測量する2007年の科学論文を見つけました。位置は、彼が氷の中のこの非常に大きな円形の構造に気づいた場所に非常に近かった。その研究は、10年前にKING BAUDOIN棚氷に隕石衝突したアイデアを支持しています。

 また、海岸の周りに非常に長い距離をいくデービス基地でオーストラリアの同僚の何人かが、2004年に提案されたインパクトの時期の頃に大気中約30キロの高さでダストトレイル*6を観察した。ダストトレイルを使って、 塵を残した物体-流星は私たちが見つけた円形構造の近くのどこかに落ちたと推定。そのため、インパクトイベントの仮説を支持する研究には2つの線があります。

 構造が本当にインパクトの結果であれば、積雪量、風による浸食、棚氷自体の流れによる変形などのプロセスによって約10年の変化を経たと私たちは予測する。


インタビュワー:さらなる調査のために潜在的なインパクトの場所に戻る計画はありますか?

 現在は修理されたレーダーを含め航空機に積んでいる他のいくつかの機器を持って戻り、もっと詳細にこの場所を調査するのが良いだろうと私たちは考えた。私たちは、12月26日にこれを実行した。

 私たちは、Princess Elisabeth基地から北に飛び出し、クロスパターンで円形構造の上を飛んだ:一度は高度で約1500フィート(450メートル)を、一度は約7000フィート(2キロ)。アイデアは7000フィートで、平面図になる全体の構造の写真、ビデオを取るだけでなく、レーザー高度計(7000フィートで、レーザー高度計は、2キロの幅をカバーすることができる)を使用して、それの地形図を作成することができるということでした。 1500フィートで私たちは構造の一部に対して同様のことをしましたが、あまりに近すぎました。

 円形構造の表面の撮影した画像を撮影することに加えて、私たちはまた、2つの異なる解像度でそのイメージを取るために氷貫通レーダーを使用した。だから私たちは最初に大陸の上の岩盤に使用する規則的なアイスレーダーを使用していました。これによって私たちは円形構造の下の棚氷の内部がどのように見えるかという粗いスケールの画像を与えられましたが、詳しくデータ処理をするまで、私たちはこれ以上知ることができません。

 私たちはまた、雪と氷の上層を見るために特に調整された積雪レーダーを使用しました。この機器からの生データでいくつかの興味深いの信号があります。少なくとも棚氷の上部で氷と雪の階層化がかき乱されたかのように見えます。


インタビュワー:収集したデータをどうするつもりですか?

 この表面の上部構造がどのようなものかを私たちに見せたレーザー高度計データを私たちは収集しました。それはあるいは盛り上がったふちがあるクレーターなのか、あるいは中央にピークがあるクレーターなのか、あるいは完全に別な何かなのかは、私たちはまだ知らない。BremerhavenにあるAWIに戻る私たちの同僚は、私たちがもっと知るように、これまでにすることができたよりも詳細にこれらのデータを処理する必要があります。ここにいる私たちはそれらを徹底的に分析する正しい専門知識を持っていない。


インタビュワー:つまりこの時点で、それが氷にこの穴を作成した隕石だったと決定的に言うことはできないのですか?

 いいえ、私たちは、この時点ではまったく自信を持って言うことができません。それはさらなる調査を保証するほど珍しい-私たちは非常に珍しいものを見つけたと言うことができます。しかし2つ非常に見こみのある重要な結果がある-それは2004年の超低周波音のデータと観測されたダストトレイルだ。それらはこの構造が隕石の衝突によって作られているという仮説を支持し、確かにさらなる分析と調査のために、より多くのデータを収集するための意思決定をサポートする。


インタビュワー:どのような物体が棚氷に2キロ幅の円形構造を作成しますか? 私が想像するにそれは直径2キロに渡るものではないと思いますが。

 隕石が直径2キロに渡るものであった場合、効果は壊滅的で、世界的に感じられるものだっただろう。穴が直径2キロに渡るという事実は、穴を作ったであろう本体がその大きさだったろうということではありません。

 あなたがこれまでにほこりっぽい表面に落下する雨滴が作るパターンを見たことがあれば、それぞれの雨滴が作るダメージが雨滴自体よりもはるかにはるかに大きいことがわかるでしょう。同様に、隕石から衝突クレーターは隕石自体よりもはるかにはるかに大きくなります。

 破片を残し測定された本体は、おそらく家1軒ほどの大きさで、そして大気を通過中にバラバラになっただろうとオーストラリアの研究者は推定している。興味深いことに、12月26日に氷の中の円形構造を飛んだとき、私たちはまた氷の中にいくつかの小さい円形と準円形の構造を見つけただけでなく、オーストラリアの研究の結論と一致していた。


インタビュワー:ポーラー6航空機から既に収集したデータをさらに分析するほかに、衝突エリアの可能性についてより完全な研究を行うための計画された1日があるかもしれないとあなたは思いますか? おそらく、棚氷の穴の付近の海底を見るために自律型無人潜水艇を使用する?

 まだこれ以上この円形構造の調査の広げ方について非常に詳細に考えられる段階ではない。自律型無人潜水艇は、制限された範囲で、円形構造の下の領域に達するそれらの能力を制限し、落下した隕石を探すための能力を制限する可能性がある*7

 別のオプションは、クレーターの中と周りの氷を掘削し、そしてその方法で見つかる情報を見る。その場合に私たちが期待するかもしれないことは、もしこの物体が棚氷を直撃する前にバラバラになったとしたら、おそらく欠片のいくつかは棚氷を貫通するのに十分なエネルギーで進まず、そしてその上に置かれるか中にあるでしょう。10年分の積雪の下のクレーターを囲む氷の中に塵の層の証拠を見つけるかもしれません。私はそれは見る価値があると思う。

 ここが衝突場所であったかもしれないというもっともらしい主張が起こせたならば、これ以上の航空測量によるリモートセンシングではなく、その場での作業をするためにその場所に戻りたいと思います。私たちは専門知識の範囲を広げるために確実に人を入れようと思います。

 しかし、まず第一に。私たちがここにきたやるべき調査を完了しなければなりません。この円形構造の発見は、それまでは後回しにしなくてはなりません。

*1:ノルウェーのラグンヒル王女

*2:ベルギーのボードワン王

*3:氷河・氷床上で電波を下向きに発射してから岩盤から反射した電波が返ってくるまでの時間を測定することによって氷の厚さを推定する機器

*4:重力を測定するのに用いる機器、比重計

*5:氷河地域に見られる地形の一種。氷河または氷床から頂部のみが突き出た山や丘のこと。

*6:流星群の理論的な空間分布を考える際、その流星物質の集団の名称として使われる言葉。

*7:すいません。うまく訳せませんでしたので原文を当たってください。