鬱なテーマ
twins
サムネイル、探しきれなかった。
前作(読んでない)で自閉症気味になった主人公が、また禁断の恋に落ちた。その相手は教会のバザーで出会ったリストカッターであり、神が降りてくると自称する少女。
最初から最後まで鬱な展開でした。感情移入は0。主人公が服のブランドについて薀蓄を語り始めるあたりで少し引いて、少女の身元が割れた時点で完全に引いてしまった。ただ、難しい恋に足踏みしてしまう気持ちはそれなりに表現されてたと思う。
重力ピエロ
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/06/28
- メディア: 文庫
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伊坂幸太郎の推理小説風の何か。途中から展開が読めてしまったので推理小説ではないとは思うが、何かと聞かれたら答えられないw 家族へのレイプは許せないが家族のための殺人は許せるという妙な割り切り方をする主人公が人間臭くて好感が持てる。人間の矛盾を孕んだ考え方が自然に描写できており、格好いいんだな。
一方、今回のテーマが犯罪、しかもレイプという重たいテーマの割に、泥臭いところにはほとんど触れないところも、逆に格好いい割切り方だと思った。真実を全て描写することが、真実ではないとでも言いたげだ。
登場人物がうんちくを語りすぎる印象を受けたが、次回作の死神ではそこが改善されてたから許せた。